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2007.09.10

妄想日記 ~コンビニ嬢の決意

「こーんばんわー・・と言うか、おはようございまーす」
「おいっす」
「交代ー。うう・・眠いし・・。」

コンビニは24時間営業だ。
何で24時間も営業出来るのはかは、店員が交代して働いてるからである。
買い物客は時間を選ばない。
便利な世の中だとは思うけど、
不思議な世の中だと同時に思う。
深夜勤務だと外がまっ暗い。

本日の同僚は道元坂さんだ。
揃いの鮮やかで眼に痛くない程度の色彩の制服、
エプロンを身につけて、レジに並ぶのだ。

コンビニのゴールデンルートを巡って客が商品を持って来る。
飲み物と食べ物が遠いのは、わざとだ。
その間にデザートがあるのもわざとだ。
雑誌を立ち読みすると、外を向くようになるのもわざとだ。

そう考えると、何とも〝わざとらしい〟店じゃないか、コンビニよ。
某ネズミの国に時計が無いのも同じような理論だ。
設計されるところから、この店は客を踊らすように出来てるんだ。

・・・嫌な話じゃないか。

もう一つ思う。
そんなんで影響される人って奴も単純だ。
餌に寄って来る動物みたいなものだ。

――道玄坂さんが欠伸をする。
つられて、私も欠伸をした。

「この時間、ツライですよねー。」
「でもお客さんは来るんですよねー。」

当たり障りのない会話だ。

「この前、私、シフト外だったんですけど、強盗あったんですよね。」
「そうなんですよ。大変でしたよ。」

今は何くわぬ顔で営業してるコンビニも数日前は随分騒がしい事に巻き込まれていたのだ。

「榎園さん、何とも無くて良かったですよね。私、次からは勤務来れないかもですよ。」
「無神経なのがウリですよ。」

いや、あの時、何考えてたかなんて言える訳がない。
無神経なんかじゃない。
いや寧ろ、ものすごく無神経なのかもしれない。


〝このまま死んだら、あの人の所に行けるのに。〟


結果。
呼ばれるにはまだ早かったわけで。
さらに、あの人って奴もまだ来て欲しくなかったらしい。
死んだら、親やら友人やら横の同僚やら色んな悲しみが押し寄せてくると言うのに。
その点では無神経と言える。

「間近のコンビニ強盗と言うのはなかなか迫力があるもんですよ。」
「うわ。そんな迫力いりませんよぉ。」

まぁ、二度目は御免だ。

「榎園さん、知ってます?この辺の噂。」
「何々?」

何ですか。B級ホラーですか。

「出・る・ん・で・す・よ♪」
「んな、楽しそうに言わなくても・・」

何がだ。って言うか私の前にならもう出てるんだけど。

「あのですねー、夜、9時ぐらいんなると公衆電話のとこに。」
「・・何が?」

時間、場所、一致してるじゃないか。
正直、話が出来過ぎだ。
飲み物でも飲んでたら今の場面は確実に吹いていた。

「ええっとですねぇ、何やら血まみれの男の人のお化けだとか。」

いる。
いるんだ!

「それ、どのへん??」
「やだ、榎園さん。興味あるんですかぁ?」
「え?んん・・まぁ、そう言うこと。」

やばい、やばい。取り乱しそうだ。
でも、いるんなら・・。

「タバコ屋のとこの公衆電話とか・・この周辺のとこらしいですよ?」

明日は。
明日は、捕まえよう。
電話口だけの応対はこれまでだ。
面と向かって話がしたい。


・・一体何が未練なんだろう?
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Posted at 20:55 | カノピコ | COM(2) | TB(0) |
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